あおやまりょうたのブログ

カロテン Gt.Vo. 青山です

青い犬小屋

親父に聞いた、お爺ちゃんの話

 

青山家はいわゆる、ずっと動物がいるタイプの家でそれはどうやら僕が生まれてくる前からの話だったらしく、

 

最近ちょっとボケてきたお爺ちゃんが話してくれたんだって。もし僕がその年齢になって(82歳とかそのくらい)思い出すのが今の事、だとしたら胸がキュッと引き締まる思いだ

 

その犬の名前はラッキー。秋田犬。

親父が生まれた頃にはもう成犬で、やっぱり青山家にはずっと動物がいる。そんな風に繋がっていくのだなあと妙に感心した。

時代だなあと強く思ったのは、子犬が欲しいってなったんだって親父のわがままで。

そうしたら散歩に連れ出して、そのままエンカウントして相性が合えば交尾をして、だったんだって。そんなの、今じゃありえなくない?すごくない?

それから時間は経って無事出産したラッキー。実は二度目の妊娠だったらしく、一度目は流産してしまい、それが本当に悔しくて悔しくて、だから無事に出産出来た時、大層嬉しかったんだろうね。ずっとその子犬のことを見てたんだって。可愛い可愛いって。お爺ちゃんは親父にあんまりそう言うことをするなって言ってたんだけどどうしてそうしてはいけないのか、親父には分からなかった。そしたらラッキーはお母さんだから自分の子を守らなくちゃ守らなくちゃって、取られてしまうと思ってその子犬を食べてしまったんだよね。

今調べたらそんな事はなくて自分が産んだ子供たちの中に弱い子供がいたら他の子にそういう影響を与えてしまえてはいけない。より強い子孫を残す。みたいな本能的な話だったらしい。

お爺ちゃんはそういう事を知ってたんだよね。

生き物に関して本当に詳しかった。一緒に公園に行って見たことない鳥がいたら名前を聞いて、それをすっと答えてたお爺ちゃん。もちろん僕はそんなの覚えられるはずがないんだけどその下がすごく楽しくて何度も何度も鳥に限らず虫や、魚、知らない生き物を見つけてはお爺ちゃんに聞いていた事をすごく覚えている。

 

何でこんな話になったかというと少しボケちゃったお爺ちゃん。老人ホームでちょっとした家具を作る催しがあったんだって。それに今までにない程の興味を示したものだから、後日親父に聞いたところ、さっきのラッキーの話を思い出したらしい。ラッキーの子供はすくすくと育ってリキっていう名前がつけられて(僕が生まれた後半年ほど生きていたらしい)リキの兄弟が亡くなってしまってすごく悲しかった親父を見兼ねた爺ちゃんが青い犬小屋をこれから子犬たちが大きくなるようにって建ててくれたんだって。

 

僕が生き物をこんなに好きになれたお爺ちゃん、そして親父のおかげだと思う。

命ってちゃんと限りがあって、ものすごく儚くて、でも今生きてる自分はそれを知らない、分からない。不透明な煙みたいなものだと思う。

駄文を失礼しました。企画のことも書かねーのに急に何の話だよって感じですよね。思い立ったら書く。このスタイルで行きます